住宅の床下診断ポイント  ~リフォーム営業日記~

仙台でリフォーム専門、森のめぐみ工房 ホームメイキングリフォーム事業部

 

の樋口です。 風が強かった1日でしたね。 火事のニュースも見ました。 今年は雨が少なく乾燥してますから、火にはより注意していきましょう。

ホームページは作り直しをしているところでしたので、内容がうすくすみません! 5月中には施工事例を含めて完成する予定ですすめておりました。

さて、本題に入ります。 皆さまはインスペクションという言葉は聞いたことありますでしょうか? 簡単に言えば現在建っている住宅を正しく判断しようというものです。 リフォーム相談を受けた場合、計画段階から必要なことなので床下診断というのは20年以上前からおこなってきていることでした。
リフォームの場合、「壊してみないとわからない」という部分はあるものですが、事前に床下を確認しておくとおおよそのことはわかります。 そのため、リフォームやリノベーションの計画をなさっている方はぜひチェックすることをおすすめします。 といっても見るべきポイントはわからないのが普通なので、今日はそのあたりの紹介をしたいと思います。 自分でしなくても予備知識として持っていると、リフォーム屋さんと打合せするときにも役立つポイントのはずです。

 

床下写真(束石・束・大引・根がらみ・根太・床板・設備配管)

床下にもぐったら乾燥状態を確認します。 こちらは築33年のお住まいの床下、風通しがよくとても乾燥しているので木材も新築の時のような色をしています。
設備配管の水漏れの確認も必要です。 束が束石からずれているので「欠陥住宅!」的な報道も目にしますが、束石自体は地面に置いているだけなのでそうゆうことはよくあります。 写真も少しずれていますね、調整式の束(プラ束・鋼製束)に変えると調整できるのであとあと便利です。

 

廊下床下(両サイドは基礎です)

この部分は風通しが悪いので湿気溜りになっていることもあります。
地面がゴツゴツしているのは岩盤のあかし、地震には強いですが湿気は多いものです。 あまり湿気が多く結露するような時は、基礎まわりの地面だけがぬれたようになっていることもあります。

 

床下写真(浴室土台・設備配管・基礎)

浴室の土台です。ぬれたような色は防腐材の色なので心配はありません。 タイルの浴室の場合はここから水漏れをおこしているのを良くみます。 水のあとが基礎についているので、水漏れしているかはすぐわかります

 

大引きの湿気による劣化

これ、打診のあとです。 自分はげんのう(金槌)で木が乾燥しているかたたいてまわります。 ここはお客様が湿気が多くてかび臭いとおっしゃっていた場所なので慎重に確認です。 たたいたときに「カンカン」という乾いた音でなく「ドスドス」と「カサカサ」の中間くらいの音、わかりずらいですね~ 中が空洞のような感じなので少し強めにたたいたらこのような感じ。 中の木が粉状になってサラサラとおちてきました。 水による腐食やシロアリの喰害とも違う、湿気による木の劣化です。 掘りごたつの陰とかがこのようになっているケースは何度か経験してきました。 これが進行すると大引きが折れます。 すると床の支えがなくなるので床自体がフワフワで怖くて歩けなくなったり、床が踏み抜けたりまでいくこともあるので、危険の前に補修した方がいい部分です。

 

湿気の多い床下(カビ・シロアリ喰害部)

これは和室床下。 畳床が湿気をよぶので板間より湿気多いです。 木材の色が最初の写真と違うのは良くわかると思います。 黒いのはカビ、これが進行すると今度は白くなってきます。 それが木材腐朽菌といって木を腐らせる菌です。 脱線しますが、自分が趣味でやっている洋蘭はラン菌(木材腐朽菌)で木の表面を腐らせてそれを栄養分として取り入れてます。 シロアリもそうですが、生態圏の中では必要な存在だったりするんです。
大引きの下側がはがれたようになっているのはシロアリの喰害部、大引きの4分の1くらいなので、まだ大丈夫ですが補修は必要です。 防蟻処理もおこなっていることもあり現在は木材にはいませんでしたが、本来土の中にいる生物なので油断はできない部分です。

 

間仕切り壁床下部分

この写真は間仕切り壁の根本、床下部分です。 中央部奥の方が少しななめになっているのはわかりますでしょうか? これは筋交いです。 床下というのは外と同じ環境でつくっていますので、ここから冷たい風が壁の中に侵入します。 建物の内部から冷やされる原因、風の強い日にコンセントや照明のスイッチに手をかざすと「ス~~」と風を感じることがありますが原因はここです。 建物を暖かくしようと思ったら、断熱もですがここは外せない場所なんですよ。 ぜひ覚えておいてください。 それと床板が見えるということは、床断熱はされていないということです。 先ほど床下は外と同じと書きました。 ということは12ミリの床板一枚でその下は外!という状態ですから冬の寒さは当然です。 床下からは強度的な部分以外にも寒さにかかわるところも確認できます。

まだこれ以外にもたくさんポイントはありますが今回はここまでです。

これを書きながら思ったことですが、「打診」という確認です。 最近はリモコンやラジコン的なロボットで画像でみるのが流行ってきている(?)感じもし、目新しさと面白味はありますが、土台や大引きの含水率的なものや内部の腐食、シロアリの喰害は画像だけではわからないこともあります。 カビ等の匂いもですね。
まだまだアナログは必要ですよ~♪ という人のPRで終わりたいと思います 笑

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